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 自分の人生とはいえ会社のため稚内のため奔走する人が稚内にもおり、その希少な人の一人が小社を訪れた。
 不動産業をし櫛が抜けたような稚内市街地に少しでも活気を―と小一時間ほど思いの丈を話していったが、その業績には舌を巻く。
 市役所前のマンション、金融機関誘致を成し遂げ、老朽化している別の金融機関の改築でも骨を折っており、更には10年以上前にも稚内進出の話があった大手ハンバーグチェーン店の進出にも腐心しているという。
 地元資本の小売店が廃業してしまい商店(コンビニも)が一軒も無くなってしまった声問地区での出店も働きかけており、更には自衛隊分屯地のレーダー機器更新作業で稚内に入っている大手ゼネコンの下請け・孫請け業者の作業員が寝食するための老朽ホテルを世話したというのだから半端でない。
 60代半ばの筆者より10歳も年取っているというのにエネルギーたるや敬服に値する。
 国や道、市はインフラ含め稚内全体を俯瞰した観点からマチづくりをするが、ややもすると個所々々の細かい点は見過ごすことがある。それをカバーするような仕事というより草の根的な役割をしようとする意気軒昂さに頭が下がってしまう。
 役所然り民間でも基盤を構築した会社は無理な投資などせず今の状況に安住してしまう嫌いがある。稚内を守り立てて行こうとする志のある市民は少なからずおり、その人たちの働きが効率的作用するのに一塊になればと思うが、そうすると個性が失われ十分な仕事ができなくなる。マチ作りは難しいものだ。