認知症を助け合う 鉄道事故の遺族・高井さんが講演

 稚内市認知症高齢者等見守り・SOSネットワーク事業の市民講演会が25日夜、文化センターで開かれ、認知症患者らを地域で支え合う地域共生社会について考えた。
 参会した100人余りの市民を前に、市内に認知症や症状の疑いがある人が1200人余りがいることを踏まえ川野副市長は「地域で支え合うためには日頃から声掛け、挨拶などの取り組みは重要になります」と挨拶したあと、認知症の父(当時91歳)が列車にはねられ、損害賠償を求めてきた鉄道会社に最高裁で逆転勝訴した高井隆一さん(69)が「閉じ込めなければ罪ですか?認知症鉄道事故損害賠償裁判から考える」と題し講演した。
 1、2審を覆した最高裁の勝訴判決が、愛知県大府市で全国初の認知症条例の制定など、認知症への施策が一気に活発化したと父が事故にあった日を振り返った高井さんは「親が認知症だということを近所に知ってもらうことで、もし父のような人が1人で外を歩いていた時に声掛けなど連絡をお願いしておくことが地域で支え合う第一歩です」と。
 父親が事故にあった平成19年は全国で44万人だった認知症患者は今1000万人を超えており「認知症の人が1人で歩いている時には声掛けなどし助け、良いお節介をすることが人に優しい地域づくりになる」と高井さんは訴えていた。

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