時の話題 「発想の転換」

 昨日の朝、毎日新聞の読者からの投稿コーナーに「老後資金が足りなければ創意工夫した生活を」などとの投書。全くその通りと同感した。
 麻生金融担当大臣の諮問機関が明らかにした老後資金として年金のほか2千万円位が必要との報告をマスコミに公けにした麻生大臣がその報告書を受け取らなかったことから7月の参院選の焦点にまで浮上してしまった〝2千万円問題〟。どうせ国なんて当てにならないのだから国民自らが生き方を変え、これまで平気にしていたお金の掛かる事を止め月5万円分節約しようというもので、コンビニの弁当を買うのを止め自ら作り、GSなどに頼んでいたタイヤ交換、クリーニングにも出来る限り出さず洗濯するなど生活のあり方を変えていけばいいとの提言であり、泣き事を言わず置かれた環境に対応して行こうとする姿勢は庶民の図太さ・逞しさを大いに感じ得心した。
 自分が置かれた状況が変わるなら臨機応変に対処していけばいいという発想は、国や政府など行政ばかりにめくじらを立ててばかりいるよりは増しだろうとする前向きさを称賛したい。
 太平洋戦争に敗れ国土ばかりか人心も荒廃した日本は池田勇人首相の「貧乏人は麦を食え」との号令一下、経済成長一途に時代を駆け一時、国民の大半が中流意識を持つようになるもバブルの如く消え去り、今や格差の時代になった。
 それを打破するには政治でなく個々の生活を変えていけばいいという開き直った発想に日本人のしたたかさを知った次第である。

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