時の話題 「平成あと4日」

 俗っぽい表現で恐縮するが天皇・皇后両陛下は大した人である。現人神ならんとする心奥が言動に出ておられ、行幸啓する先々で涙ながらに迎える国民の様子を見る時、その思いが増幅する。
 平成という時代がきょうを入れ、あと4日間で終わる。国民一人々々の人生にとって通過点にすぎないと筆者は思っているが、この30年と4カ月の平成時代を振り返る時、人それぞれ語り尽くせぬほどの喜びと悲しみの人生があっただろう。「通過点」などとドライに割り切れないものはある。
 30年前といえば筆者も30代半ばと若く、子供は2人授かったものの、義父で小社創設者の前田彰翁が亡くなり時代の荒波が押し寄せてきたものだった。
 幸い上司に恵まれ新聞記者として自由に、そして思う存分働くことができ40、50代を送り60代を迎えた。
 同じ年代の人も年上も年下も夫々苦難の人生を歩んできただろうが、それなりに幸せを実感できた平成の世でなかったのか。
 その第一の理由は昭和時代のよう日本が関係する戦争がなかったという事だろう。
 今上天皇の御立派さは「平和ボケ」が蔓延る平成の世で前代の昭和で犯した日本の戦争責任に陳謝するかの如く南太平洋の激戦地や沖縄に慰霊の旅を繰り返されたことで、お年を召されてからの御様子は現人神そのものの感さえ抱かせるものであった。
 次の「令和」はどうなるのか。象徴天皇制を十分ご承知されている皇太子さまもお父上の精神を受け継がれるだろうから我々国民に露ほどの憂いもない。

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