時の話題 「人生百年時代」

 医療の格段な進歩により長生きする人が増えており、90歳どころか百歳を超える長寿の人が多くいる。
 百歳以上のお年寄りは全国で7万人、全道3400人、そして稚内でも17人いる。長生きするのは本人はもとより家族にとってひいては稚内市など自治体にとっても目出度いことなのだが、介護や延命治療に問題が出ており、土曜、日曜と2日連続し放送されたNHKスペシャル「人生百年時代を生きる」を視聴し、国の長寿政策が行き詰っていることを強く感じた。
 高齢者の介護施設として老人ホームがあるものの、長寿の人が増えると定員から溢れる人がおり、民間会社経営の老人ホームは月30万円以上と高額になることもありサービス付き高齢者住宅(サ高住)が普及するようにな
った。
 しかし入所する時は日常生活可能な高齢者も加齢と共に認知症を患い徘徊するなど職員に過重な負荷がかかっている。サ高住を運営する民間では入所者に細めに対応するだけの職員を揃えられないというジレンマにも陥っている。
 人生の最期を看取る自宅介護にあっても重篤な場合、救急車を呼び処置を受けたあと人工呼吸器や胃ろうなど延命措置を受け、そのまま入院してしまうという事態があることに「自宅で最期を」という高齢者の意志はそっちのけになっている。家族の逡巡を思うと辛い選択であったろう。
 この放送を見て余り長生きせず家族に迷惑かけず最期の日を迎えたいとする一方、少しでも長くという相矛盾する願いがあるのも否定できないでいる。

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