昭和49年創業の稚内サンホテル倒産 負債総額5億3000万円

 稚内駅前の一等地で40年以上営業を続けてきた老舗ホテル「稚内サンホテル」が破産申請した。東京商工リサーチ旭川支店によると負債総額は5億3000万円。
 大友漁業部から業種転換し昭和49年に創業したサンホテルは昭和62年、稚内空港がジェット化されるのに合わせて客室を53室から82室へ増設工事するなどをし、稚内で一番の客室数を誇り稚内観光の中心的な役割を果たしてきた。過去には現天皇陛下や皇太子がご宿泊されるなどした。
 利尻、礼文観光の盛り上がりで団体客を中心に稚内観光で90万人訪れていた平成4年2月期のピーク時には7億2293万円の売上高を計上していたものの、駅周辺に大手ホテルが進出したことを受け競合が激化し今年2月期の売上高は1億8000万円まで後退。それに加え、老朽化で施設の防火扉など改修工事に迫られ、資金調達のメドが立たず今月13日にパート含む19人の従業員を解雇し14日に事業を停止した。
 破産手続きは札幌の弁護士事務所が進めており、今後は裁判所が破産申請提出書類の審査に入る。
 15日朝、破産申請を知らせる貼り紙がホテル玄関前に張り出され取り引きをしていた食品業者は「噂で聞いていたが、まさか本当に倒産するとは」と驚いていた。
 サンホテルと同じ規模の客室数を持つ市内のホテル関係者は「観光が落ち込んでいるという証拠。来年は高校の全道バレーボール大会があり、この規模のホテルが無くなるのは痛い」と頭を抱えていた。
 別の関係者は「駅前の一等地のホテルが無くなることで中心街のイメージも悪くなる。業界一丸となって取組んでいかなければならない」と話していた。

コメントを残す