時の話題 「地面師」

 戦後の混乱期、それからバブル期に暗躍したといわれる地面師。字の通り自分の地面(土地)でもないのに自分が所有しているよう信じ込ませ土地を売り飛ばす詐欺師である。
 東京・五反田の中心街に残る元旅館の土地2000平方㍍を地面師集団がこともあろうにあの積水ハウスを騙し55億円詐取したとして地主に成り済ました女はじめ8人が逮捕され主謀格の男が海外逃亡したというのだからTVドラマのようで注目を集めている。
 テレビで見ると、その土地は高層ビルが林立するコンクリートジャングルの中に、文明を拒絶するかの如くあり、昨年72歳で亡くなった女性所有者が頑として売却しなかった土地で100億円の価値がある地面であった。
 その儲け話に悪党が動かぬ筈はなく、是が非でも都心の一等地を入手したいとする積水ハウスに付け込み、まんまと大金を手にしたという詐欺事件だ。
 オレオレなど詐欺を働く輩にとって相手がどうなろうとカネをせしめればよく、騙された人がその後どうなろうが構いやしない。正に浜の真砂同様、悪党どもの犯罪行為は消えるものでない。
 東京など大都会の地価はべらぼうに高く地面師にとって悪事を働く条件が揃っている。それに対し稚内など地方の町では安い地価が儲け話になることもあり悪知恵が尽きることはない。
 稚内でもこれまでパチンコひまわり、ウエンナイ川開発の大店舗進出など土地絡みの問題はあり、人間同士の欲が正面からぶつかり合ったことがある。
 今回の事件でふと昔日に思いを巡らした。

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