時の話題 「波乱万丈」

 芸術の秋だというのに新聞を読むくらいで読書もせず自堕落に過ごしている。5カ月前に買った本屋大賞の小説を積みっ放しにしていることからも想像できよう。
 ただ新聞だけは全国紙3紙、道新など相当数を読んでおり、ニュースはNHKを中心に朝・夕・夜と欠かさず年と共に記憶力が減退しているのだが、同じニュースを繰り返し見るものだから頭の隅には残っている。
 元々、スポーツ観戦好きで野球、サッカー、ゴルフ、テニスに加えボクシング、そして大相撲は胸が高鳴るほどの好角家である。貴輪(貴ノ花と)、輪湖(北の湖と)時代で角界に一時代を築いた横綱輪島の訃報はテレビや新聞などで報じられており筆者と年が近いこともあり同朋がまた亡くなったという惜別に打ちひしがれている。
 エラの張った決して美男子とはいえない風貌ながら金色の回しを付け左下手投げで相手を土俵に這いつくばらす技は〝黄金の左〟と言われ、現役引退後は花籠部屋の年寄になりながら年寄株を抵当に入れ借金し相撲界から追放され、ジャイアント馬場率いる全日本プロレスのレスラーになるも2年で辞め、あとは咽頭がんで声を失うなど晩年は不遇だった輪島さんだったが、その人生は燦然と輝いたものであったのに違いない。
 輪島さんも市井の我々も変わるものでなく絶頂な時もあれば不運な日々もあろう。人が生まれ、そして逝くことにどれほどの違いがあろう。
 波瀾万丈だった輪島さんには今はただ「ご苦労さまでした」と哀悼の言葉を贈る。

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