時の話題 「一服の清涼剤」

 胆振東部地震、と同時に発生した全道停電(ブラックアウト)から10日経ち物流も平常時に戻りつつある。電気があることに感謝すると共に電気喪失した際の社会の非力さを痛切に感じた数日でもあった。
 40年ほど前の冬、白魔によって電柱が倒壊し稚内市全体が数日ブラックアウト化したことがあったそうだが、真冬とはいえ今ほど電気に頼るウエイトは高くなかったであろうから、そういうことでは今回の停電こそ電気の有難み、というより電気がなければ日常生活も産業活動も何もかも儘ならないことを思い知らされた。
 文明の発展を嘲笑うかのような完全停電という事態に、砂上の楼閣というほど脆弱なものでもないが、人間の非力・無力さを改めて知った。災いを奇貨に社会の再構築図るよう努めなければならないのだろうが、頻繁に起こる地球の天変地異に対応できるのか。
 今回の停電では10万㌗の送電能力がある稚内の風力発電施設は周波数や送電の関係から無用の長物と化した。利尻、礼文など離島のよう自前で発電した電気を使えるようになればいいのだが、そうなるには未だ未だ問題が多く、緒に就いたばかりとはいえ稚内市の取り組みに期待したい。
 災厄があると元々、相身互いの精神がある日本人の、困っている人を幾らかでも助けようとする奉仕活動が稚内でもあった。風力発電事業を行うブラックジャックシステム(BJS・本社東京)の炊き出し、朝日5の美容室ランク・アップの無料シャンプーなどの慈善活動はまさに一服の清涼剤であった。

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