時の話題 「沖底の将来は」

 往時の10分の1まで沖合底曳き網漁船が減ってしまったのだから水揚げ高が大きく減少するのは致し方ない。60隻時代は300億円あったのだから単純計算し30億円になると考えるのは早計のようだ。稚内機船漁協の昨年度市場取扱高は19億円だった。
 前年度からは12・7%の2億7700万円増えたといっても減少傾向に歯止めかからず、沖底船の数以上に資源減が顕在化しているという事なのであろう。
 水揚げ量が少ないということは魚価高騰を招く。週に1度、スーパーに買い物に行くが魚類の高いこと。易々と手が出ないほどの値段だ。
 小売り業界にしてみれば仕入れた金額に儲け分を載せ販売しているだろうが、思うに売る側も買い求めやすい価格とは思っておらず売れ残りは食品ロスとして処理するのかは知らねど半端な量にならないものと想像する。
 高齢になるほど魚好きの人が多くなり少々高くても買ってしまうが、収入が決して多くない若い世帯は魚より肉を買い求めることが多くなっており、コメの消費減も相俟って魚が食卓から遠くなる和食敬遠の傾向は一層強まっている。
 稚内の底曳き業界の低迷から小欄は飛躍したが、地球温暖化による漁業資源の枯渇化は益々顕著になっており、沖合や遠洋漁業は将来資金が潤沢な大手資本によってのみ運営され、稚内など地方の船主は手を引くしかなくなるのでないか。
 沿岸のホタテ、ナマコ、タコなどは後継者もおり先を見込めるものの、沖合漁業の未来はかなり覚束ないというのが現実のようだ。

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