時の話題 「宗史会セミナー」

 宗谷管内の歴史に詳しく平成20年~22年までの旧宗谷支庁(現宗谷総合振興局)副支庁長在任中に「宗史会」を立ち上げ、現在は札幌市在住の吉原裕さん(66)によるセミナーが10日、稚内市立図書館で開かれ、筆者も受講者として参加した。
 1年に1回ほど開いているセミナーの今回のテーマは「松浦武四郎の短歌を読む」。北海道命名者とされる武四郎の足跡を辿る中で詠んだ短歌を読むことで蝦夷地やアイヌの人々への思い、人生観など研究しようというもので、受講者はいつものセミナーより少ない4人しかいなかったが3時間、休むことなく続けられた。
 ハガキで会社宛に案内が来るので吉原さんと再会したいのと、武四郎がどんな短歌を詠んだのか―という興味もあり、大好きなNHKのど自慢を見るのを途中で止め臨場する。1年ぶりの再会で互いに壮健であることに安堵し吉原さんが自費出版した「歌人 松浦竹四郎」を資料にセミナーは進められた。
 因みに竹四郎は武四郎の誤植でなく、ほかに「多気志郎」というペンネームもあった。
 「何もかも皆開けゆく御代なるになどわけなやむ事ぞ有べき」から最後の「天満つる神の心のかしこさをこの神鏡の光にも知れ」まで全473編。本には吉原さんの解説も載っており味わい深いセミナーであった。
 以前、小欄で名刺交換した人数は優に千人を超えていると書いたことがあるが、吉原さんとは互いに忘れないでいる数少ない人の一人である。手弁当でセミナーを続けている吉原さんには敬意を表するばかりである。

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