耐震改修促進法について 元市議会議員 佐々木政美

 2013年に施行された耐震改修促進法により公共施設や病院、百貨店やボウリング場に至るまで不特定多数の方が出入りする建築物で大規模なものについては官民問わず耐震診断が義務化(対象となる建築物、用途、規模については国交省のHP参照)され実施された。
 耐震診断の結果は2018年4月から順次所管行政より発表されることが法律施行段階から告知されており、耐震診断を義務付けされた建物所有者は耐震診断の結果を踏まえ、廃業、解体、耐震改修建て替えを迫られている。道内でも知名度の高いところでは、登別第一滝本館西館を始め洞爺サンパレス、層雲峡では層雲閣グランドホテルほか3つのホテルが現在耐震改修中である。
 昭和56年以前の耐震基準で建てられた建物が耐震診断を基に重い経営判断を迫られているが、決して悪い話でもない。
 建物建設当時の建築基準で建てられており問題があるわけでもない。耐震改修促進法は東日本大震災の経験から建物崩壊から人命を守り、南海トラフ大規模地震が30年以内に起きる確率が高まったことなどによる災害対策であり、診断の結果、基準値に満たない建物の解体(条件付き)、建て替え、耐震補強には最大45%の補助が出るからである。
 昭和56年以前に建築された建物ということは築37年以上の建物である。鉄筋コンクリート造りの建物の耐用年数は50年なので遅かれ早かれ建物の改築等を判断する時期を迎えるわけである。
 話題となっている稚内市に譲渡を希望しているボウリング場は昭和46年に建築され築47年が経過し、耐震改修促進法による区分は特定既存耐震不適格建築物に分類されている。今はまだ義務化されていないが所管行政から法律の趣旨説明および耐震診断が必要との指示・指導がなされているはずである。
 大規模な耐震診断は義務化されているので診断や改修にかかる経費には国の補助制度があるが、全国で実施しているため補助費用が莫大になり、今のところ特定既存耐震不適格建築物までは予算措置はなされていない。
 当該建築物の耐震診断費用だけで300~400万円。大規模建築物の改修が終了次第、特定既存耐震不適格建築物耐震診断費補助、改築費補助等の予算措置がなされる。
 大規模建築物については法律施行後4年で耐震改修が行われる。当該建築物についても先の長い話ではない。

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