時の話題 「先人の為にも」

 先日、思わぬ人から電話があった。新聞が入らない未配の電話が会社の固定電話から転送されてきたもので筆者に用事あったわけでもないが、懐かしい声に思わず「どうも」と答えた。
 Yさんは筆者が入社する前にプレスにおり編集長をし、その後、北海タイムス記者として健筆を振るいタイムス廃刊後は毎日新聞記者として勤め北方現代社に籍を置いていた。
 正確な生年月日は分からねど90歳くらいになっているだろうか。奥さんに先立たれ富士見にある自宅で一人住まいしているはずである。
 タイムス時代の記事は筆者が駆け出しだったこともあって、つぶさに一字一句読ませてもらい記事の書き方、作り方をある意味、小社在籍の先輩記者よりも見習ったものだ。
 創業者の前田彰翁が個性的なこともあってYさんのほか、TさんSさんら猛者はプレスを離れTさんは稚内で雑誌を興し、SさんはNHKに移り長く稚内支局などで活躍した。
 あと2年で創刊70年を迎えるのはこの方々の支えがあったからであり感謝している。
 鬼籍に入った小野行雄、佐藤忠一、小野雅之、小玉徴司、浅利嘉睦、戸田肇さんら諸先輩の力添えも当然あって稚内プレスの歴史は築かれてきており、この方々のためにも恥ずかしくない紙面を作って行かなければと期している。
 人口減による部数減と広告収入の減少によって厳しい経営を余儀なくされているが、先輩諸氏が残してくれた稚内プレスを無くすわけにいかない。ぴりりと辛い紙面作りは存続の絶対条件であろう。

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