時の話題 「外ではまた雪」

 年のせいか、年のせいなのだろう。週末になるとどっと疲れが出てしまい思考力だけでなく気力も萎えてしまう。小欄で書かなければならないテーマが数多あるのだが、さほど頭をひねらなくてもいい安易な書き物をしてしまう。本日もその類であり読者の皆さんには前もってお断りするものです。
 先日、通夜に行くと高校時代の同級生がおり通夜振舞いでも隣に座り、たわい無い話をした。仕事の関係で札幌に住んでおり投宿先のホテルに向かう同級生は車窓から「また何時の日か会おうな」と言い車を走らせた。
 通夜振舞いはまるで某建設会社関係者の集いのようで、この会社の社長が筆者の同級生ということもあり社員の皆さんには親近感も手伝って「パチンコでこれまで幾ら負けた」とか、とりとめない話をする中、葬儀の喪主が祭壇まで筆者を誘い自らが彫ったという仏像3体を見せ棺の中にも入れたと話す。全部で24体彫ったという仏像の見事な精緻さには奥さんの回復を願って彫った日々が想起され心を動かされた。
 亡くなった奥さんは人の気をそらさない人で、仕事上の付き合いなのだが喪主の御主人の一見恬淡している人柄と対を成しているようだが絶妙な夫婦関係にあったように思う。
 濃淡あろうと知っている人が亡くなるのは侘しいものである。自らの人生の断片が剥ぎ取られる思いがするほどで、とりわけ親族ら親しい人ほど惜別の気持ちが募る。
 外では雪が間断なく降る。折角春めいてきたのにと思っても詮なく、あと1カ月は我慢するしかないか。

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