時の話題 「貧者の一灯」

 10月からの赤い羽根共同募金に続き12月からは歳末たすけあい募金が始まる。
 赤い羽根は終戦2年後の昭和22年からスタートしているので70年目を迎えた。稚内では昨年585万円の募金があり、その7割が地域福祉や災害被災地、防災の取組みなどに使われている。
 歳末たすけあいには511万円の募金が寄せられ、生活に困っている人たちなどに使われ、いずれも真心こもった寄進は相身互いの日本国民の精神であり戦後復興にも大きな役割を果たしてきたところがあった。
 現在、年収200万円にも届かぬ非正規労働者が総体の4割を占める中、石川啄木ではないが「働けど働けど我が暮らし楽にならざるなり」というワーキングプアーという貧困層の存在も問題化しており、この助け合い募金事業が曲り角に来ている感はする。
 といっても大都会に比べ町内会など地域組織がしっかりしている稚内など地方の都市では募金の集まり具合も良いと側聞している。たかだか数百円の募金でも塵も積もれば山になるよう集まれば大きな金額になる。長者の万灯より貧者の一灯といわれる所以である。
 日本国内の大方の世帯は超悠然とした左団扇ではないが、困っている人がいれば助けるのが日本人の篤実という美徳だ。
 ただ超高齢化社会を迎える中、自分の暮らしに精一杯で寄付どころでないという家庭が増えているのも確かで、戦後70年が過ぎ社会構造に大きな変化が起きているのも事実だ。
 人を助けるという慈愛だけは忘れないようにしたいものだ。

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