時の話題 「航路で実利取れ」

 ハートランドフェリー(本社・札幌)のあと稚内市の第三セクターとして昨年から稚内とサハリン州コルサコフ間の定期航路運航を担っている北海道サハリン航路(藤田幸洋社長)と宗谷総合振興局主催の第4回極東・サハリン経済交流セミナーに出席し、道銀ロシア室長の三上訓人氏、ロシア貿易を手掛けるノマド常務取締役の伊藤稔氏、道銀地域総合研究所研究部長の加賀屋佳史氏の講話を聴き改めて思ったことがある。稚内には北方四島を含めサハリン州でのビジネスにチャンスがあり、定期航路は稚内にとって必要不可欠な航路であるということであり、工藤市長、増田稚内信金理事長らが述べているよう「稚内にとって生命線である」ということだ。
 読者から「サハリン航路は毎年5000万円の血税を助成しており厄介物だ」との一部批判はあるものの、地政学的にもロシアとの外交上、重要な航路であり、昨年の乗船実績から日本人の利用が少ないが、運航船舶が大型化され貨物も輸送できるということになれば「旅客4000人・貨物1000㌧」とする同航路潜在能力の達成は不可能な数字ではないだろう。
 定期航路運航の最大眼目はサハリン州と稚内、旭川などとの貿易の発展であり、運航はその手段であるということを関係者は肝に銘じなければならない。
 よく戦前の稚泊航路を持ち出す人がおり懐古主義ならぬ「廃止してはならぬ」と声高に叫ぶ人はいるが、戦前と今とではサハリン(旧樺太)は日本の領土でもなく懐古趣味はつとに封印し実利を求めるべきだ。

コメントを残す