時の話題 「引っ込みたいが」

 年を取ったら田園風景に囲まれた土地にでも引っ越し余生を送るもいいなと思いながら歩いていると、市立病院のバス停前にワンボックスカーが停まり車中から4、5人が降りてきた。市立病院で受診する郊外の人たちなのだろうか。
 市の担当課に聞いてみると、この乗合タクシーは宗谷バスの路線縮小によって郊外に住む稚内市民に通院や買い物など不便が生じることないよう10年ほど前から運行し、スクールバスに相乗りできる地域などでの廃止や復活をしながら効率的な運行を心掛けているそうで、稚内市公共交通協議会(事務局稚内市)を通し国などからの助成を得て郊外に住んでいても出来るだけ不便なく生活できるのを第一義にしている。
 冒頭の田舎暮らしへの憧れも何かと不便があるのを改めて思い知ったところだが、死ねば土に還るのだから土(自然)がふんだんな山里に魅かれるのは人間の本来の姿ではあるのだろう。
 東京や札幌などに比べ稚内は途轍もなく田舎なのだが、街路はほとんど舗装され剥き出しの土は少なくなっており、家庭菜園で補おうとしているかも知れない。
 45年前、上京した時の高層ビルや首都高など東京は若い筆者にとって憧れというより畏怖の念さえ感じさせたものだが、故郷に戻って35年が過ぎ、これ以上の田舎に引っ込みたいという気持ちとは裏腹に生活の便などに支障来たす現実があることに心が暗くなる。
 事業を営んでいるので社会や人との接触は欠かせぬも最近は幾分面倒臭くなっている。年のせいなのかな?

コメントを残す