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 6月の稚内港貿易が平成18年10月以来10年8カ月ぶりに10億円を超え、輸出入合わせ11億2600万円となった。今、増幌地区で建設中の大型風力発電施設部品の輸入によるものである。
 風車建設は10基ほど計画されているので基礎工事を終え支柱やブレード(羽根)など設置するごとにこれら部品の中国からの輸入が増えることから節目の月には6月同様な輸入額になるだろう。
 この大型風車に加え他の業者が手掛ける小型風車部品の中国からの輸入も予想されるので稚内港貿易の伸長は暫く続くものとみられる。
 カニの後は風車。サハリンに近く、中国、韓国からの日本海北上ルートもある稚内港の優位性は今さら論じることでもないものの、元寇の神風のように〝拾う神〟がいる稚内ではある。とはいえ稚内の風は神風でなく年がら年中のことであり地元住民も風の強さには閉口している。
 しかし未来の電気供給源を考える時、石炭、石油の化石燃料では覚束なく、原子力は福島第一原発の事故が物語るようリスクがあり過ぎて主力とはなり得ない。そうなると太陽光や風力、地熱など自然から創り出されるエネルギーが主役になるのは自明であり、広い土地と日照が長い、風が強いなどとのメリットがある地域への電気供給源としての期待は膨らむばかりでビジネスチャンスともなろう。
 大型、そして小型風車とも新規参入がある稚内は〝宝の地域〟であり、市など行政は風車建設のガイドライン(指針)策定し野放図な開発に一定の歯止めも必要かと思うが。