今更あえて書くことでもないが稚内は風の強い街である。中央4の小社~中央2の郵便局までの往復で余りの強さに文化センター前の「社会を明るくする運動」(7月一カ月間展開)の幟がハタハタでなくバタバタと音を立て、海からの風が通り抜ける場所では更に勢いを増し〝風の狂騒曲〟を奏でる。町中でさえこうなのだから遮蔽物がない所はいかほどか。想像は容易だ。
 風力発電施設(風車)は宗谷丘陵の既存57基に加え増幌(恵北)でこれから10基ほどの大型風車稼働が計画されており、小型風車も地元の大東石油販売に次ぎブラックジャックシステム(BJS・東京)が稚内営業所を立ち上げ用地買い取りを進めており、そう遠くないうちに風車設置に取り掛かるという。
 小型は大型のよう環境アセスメント(評価)などさほど手間が要らず中国などからの輸入部品を設置するだけで稼働できるという小回りの良さがメリットであろうが、人家などから離れている所は問題ないものの、住宅地に近い場合の騒音問題が課題となるだろうし、過日開かれた稚内営業所開設パーティーで市の担当課長も憂慮していた。
 厄介物の風がBJSように地方からの企業が進出してくるよう宝物になってきている。一時、漁業が獲るだけで高次加工を地方の業者に委ね漁業衰退の一因ともなった二の舞を演ずることなく風車事業への地元企業の積極的な参入を求めたい。
 資金力で太刀打ちできないのであれば進出業者への協力支援という手立てもあろう。宝の山を見す見す逃すこともあるまい。