日本政策金融公庫の小規模事業者向け融資の申込みが往時の10分1まで減っている。稚内商工会議所で昨年度受け付けた融資申込は公庫融資、小規模事業者経営改善資金(マルケイ資金)とも14件と前年度の半分程度まで減ってしまった。
 無担保で保証人の要らないマルケイ資金は50数年前に地域の商工会議所・商工会から要請され設けられたもので、北海道拓殖銀行が破綻した平成9年の一時期には180件もの申込みがあり稚内商工会議所でも申込みする人が順番待ちすることもあったという。
 設備・運転資金問わず減少傾向にあるのは景気の低迷で先行きが見通せないからで、稚内経済の地盤沈下が事業者に二の足を踏ませているのだろうか。
 融資を受け投資しても経営状況改善の見通しが立たなければ事業主も決断できない。新たな投資をできなければジリ貧を辿るしかなく、細々ながら事業を継続するか廃業か―の選択を迫られ、将来への希望が見えてこないことになる。
 稚内信金など金融機関の融資貸付も減っているだろうし、マチの経済力が衰退していくことで働き手の若者が流出するなど人口減少が進み、65歳までの生産者人口が減っていくことで事業所・店舗も一つ々々姿を消すことになる。
 それでもマルケイには4件の新規申込みがあり商工会議所でも曙光の一つと捉えているが、起業した事業所が規模を拡大するには年数がかかる。矢張り今ある事業所の経営が安定するのが第一で、「借金するのも甲斐性」くらいまで上昇志向になればいいのだが。