何だかんだと言いながら雪融ける3月になった。昨日、外を歩いていても陽光があふれ清々しく、その天候に誘われ道行く人も多いように思った。人々の表情も冬のようなきつい表情でなく、どことなく和やかで「春だな」との感慨を新たにしている。
 きのうのことだが毎日放送の「ちちんぷいぷい」スタッフの取材を受けた。過日、他界した作曲家の船村徹さんの楽曲「宗谷岬」の作詞家である故吉田弘さんのことを聞きたいとのことで、吉田さんの人となりなどカメラの前で話させてもらった。
 吉田さんが20年ほど小社に勤めていたことから当時の同僚として白羽の矢が立ったもので、「宗谷岬」の稚内への貢献度、そして作詞した吉田さんの人柄の一端を紹介できたことは何かと薫陶を受けた吉田さんに恩返しができたのかな―と面映ゆいながら思った。
 「ちちんぷいぷい」という番組は平日の午後に放送されておりスタッフの一人は番組作りで全国を飛び回っていると言っていたが、大阪から飛行機乗り継ぎ北の果てまでやって来た5人のスタッフにはねぎらいの言葉しかない。
 30年ほど前には「日本一安い日刊紙」として朝日ジャーナル誌の取材を受けたことがあるが、勤めていた人間が取材対象になるのは初めてのことで、幾らかでも吉田さんの業績を知らしめる役回りができたのは光栄であり今はホッと安堵しているところだ。
 人間、相身互いで泉下の人たちの業績を語り継いでいくことも仕事の一つと気付かされた一日であった。