自民党小泉政権と「コンクリートから人へ」の民主党政権による公共事業叩きで予算を縮減された公共土木費は政権を奪還した自民党の安倍政権によって右肩上がりのカーブを描いてきたが、稚内開建の今年度事業費は2度の補正あったものの、昨年度を22億円下回ってしまった。
 第3次補正予算成立を受けた事業費はゼロ国債の32億5200万円。いつもよりは早いが、この時期での補正は冬季から春季に停滞なく事業を遂行しようとする新年度予算を先食いするゼロ国債予算であり、願わくば幾らかでも〝真水〟事業費が付けば万々歳だったと願うも先ずは補正により新年度の足掛かりは出来たのか。
 公共事業は雇用含め地域経済上向きのインパクトも強いので予算が付くのは有難いことなのだが、前述したよう公共事業バッシングなどあり土木建築業界は人減らしをするなどコストカットしてきた結果、今、技術者継承が課題となっている。
 業界組織の稚内建設協会(藤田幸洋会長)は昨年度から若手技術者のスキルアップ講習を行い課題を克服しようとしているが、業界の構造的課題と化した技術継承はそう容易なことでなく、あと何年か月日をかけなければ以前の水準までもっていくのは至難だろう。
 「冬の時代」から「春の息吹き」への脱却を目指す上でも技術力向上は是が非でもやり抜かなければならず、協会には焦ることなく着実に物事を成していく心構えが必要になる。
 自主含めた廃業の動きもあり、ある意味淘汰必至の中、レベル高い技術の継承が生き残るポイントになるか。