今秋、栄地区の環状線沿い(栄5)に、耳鼻咽喉科クリニックを開業する予定にある旭川医大の上田征吾医師(41)が1日夜に開かれた稚内市開業医誘致助成審査委員会の会議に出席したあと取材に応じ「期待されていることは光栄なことだと思っています。少しでも地域貢献できるように頑張りたい」と、今年10月の開業を目指していることを明らかにした。
 上田医師は札幌市出身。平成12年に旭川医大卒業後、研修医として札幌、北見、釧路などで勤務し平成18年に旭川医大に戻ってからは、耳鼻咽喉科専門医の資格を取得。スイスに留学した経験があり平成20年から2年間は市立稚内病院に出張医として来ていた。
 出張医として稚内で診察を行った際、市内には耳鼻咽喉科の診療所がなく、市立稚内病院においても常勤医が不在で、外来はいつも待ち時間が長く患者に負担がかかっているのを肌で感じたことから少しでも地域医療に貢献したいとの思いが強くなり、昨年1月頃から稚内での開業を考えてきた。
 以前から稚内市が取り組む開業医誘致に関する助成制度を知っており利用するか迷っていたところ、市の積極的な誘致への熱意が伝わり開業することを決めた。
 開業する診療所は一般的な耳鼻咽喉科の診療よりも一歩踏んだ診療だとして通常入院が必要な小児の鼓膜チューブ留置術や穿刺吸引細胞診による頭頸部癌の診断などの診察に力を入れるほか、スタッフは医師1人、看護師1人、看護助手2人、事務職2人を配置する予定。診療時間は月~金曜日の午前9時~午後6時まで。
 6月頃から建設に着工し、10月開院を目指す。
 市によると、市内での耳鼻咽喉科の開業は大黒地区での閉院以来6年ぶりとなる。