「恵比須湯」「吉の湯」「梅の湯」「扇湯」「旭湯」「日の出湯」などあった銭湯も今や「みどり湯」(緑1)一軒残すだけに。銭湯の灯を消さじと新年入りし料金割引きなどサービスデーを設け奮闘している。
 銭湯といえば近所の人たちが集う社交の場としての役割もあり、新聞記者にとっても入湯客同士の世間話はネタの一つになり重宝されていた。内風呂が増え廃れてきたが、裸同士の付き合いで互いに胸襟を開くという古くからの日本人の文化は今、稚内では唯1軒残った「みどり湯」に加え、温泉童夢と副港市場の「港のゆ」に引き継がれている。
 銭湯と温泉は古くから日本人にとっオアシスといえ夫々の土地で根付いてきたものの、昭和40年代以降の住宅建築による内風呂の普及で銭湯は廃業を余儀なくされた。筆者は家族を持った30数年前、近くの「扇湯」に長男と通ったが、お湯の温度が高かったことから長男は成人してからも熱めの風呂に入っているそうだ。思い出の一こまである。
 市民向け温泉も何かと企画を練り営業している中、港のゆは2月12日までの酷寒期、温度によって通常750円(大人)の料金を最大300円まで割引くそうで朗報だ。
 寒い時には暖かい温泉や銭湯は有難く、その日の疲れを癒すと共に明日への活力も生み心身とも健康を与えてくれる。
 「銭湯文化」「温泉文化」の灯を稚内から消すことなく、裸の付き合いで稚内を幾らかでも高めることができれば最高だろう。
 家の中でなく外に出れば色々見えてくる。