稚内商工会議所主催の新春経済懇談会は6日午後、ANAクラウンプラザホテル稚内で開かれ、各界の代表者が新年での抱負を語り飛躍を誓った。
 出席した来賓、会員ら200人を前に主催者挨拶した中田会頭は昨年9月の大雨災害などを教訓に防災体制の確立、運航再開したサハリン航路について、稚内だけでなく北海道とサハリン州との交流・交易に重要な役割を担い、継続的な運航に協力していかなければならない―とし「人口減少や中小企業支援対策など進め、頼られる会議所として事業活動を推進していく」と決意を述べた。
 続いて武部衆議が昨年の台風被害や稚内での大雨災害に触れ「この経験で北海道の社会インフラが脆弱であることが分かった。稚内は冬、暴風雪の被害もあり、安心安全な地域にするため頑張っていきたい」と語り、工藤市長は国の補正による大型クルーズ船に対応した埠頭整備、広域観光周遊ルートでインバウンド増加などに触れたほか「来年は市政執行70年を迎える。今年は周年事業に向けて取り組んでいく」とし、吉田道議はJR宗谷本線の問題について「国や道、各自治体が協力し路線を存続させるため、しっかりと取り組んでいきたい」と意気込みを語った。
 引き続き寒地港湾技術研究センター(札幌)の川合紀章理事長が「北極海航路と稚内港の可能性」と題して講演し、稚内港はアジア最北の港であり北極海航路において地理的に優位にあることを強調した。
 地球温暖化の影響で氷が融け砕氷船使用で夏季(6月中旬~11月中旬)航行できるようになった北極海航路について川合理事長は、北極海沿岸に最も近い航路入口としての機能があり港湾ドックがある稚内港の利点を挙げ「稚内港を使用してもらうためにアプローチをしなければいけない。今がそのチャンス」などと力説した。
 続き川合理事長と工藤市長との対談があり北極海航路だけでなく北極海沿岸では年間1680万㌧の天然ガスなど資源開発が進み、今後は資源を運ぶ船が宗谷海峡を通り中国などへ運搬されていくことでの稚内港の役割について工藤市長は「稚内はサハリンプロジェクトの支援基地として実績があり、船を素通りさせないよう港湾機能の強化などに取り組み、ネジを巻き直ししなくてはいけない」と語った。