大相撲九州場所が始まった。豪栄道の綱取り、高安が大関になれるか。勝負には時の運も必要で吉と出るか凶と出るか。今年納めの27日までの今場所は興味が尽きない。
 先場所まで3場所連続し綱取り候補だった稀勢の里は精神面の弱さによって大魚を逃がしてしまった。10勝もしくは11勝の安定した成績を残せる大関なのだが、いざという大一番にはことごとく負けてしまい「矢張りか」との評が定着してしまった感がある。
 9・6(9勝6敗)どころか負け越し常連の豪栄道は先場所、奮起し全勝優勝を成し遂げたものの、綱取りはそう安易なものでなく豪関にとって試練の場所になるのでは―と思っている。
 稀勢関、豪関とも個人的には大ファンであり、2人とも夢を叶えてほしいが、勝負の世界は甘いものでなく力がなければ夢の成就は難しい。
 横綱という地位は強いだけでは駄目であり、品位というのか人間としての高邁性も必要で、何度も何度も壁に当たって勝つことのこだわりが醸成される中で端から見ても立派な横綱になるものである。
 よく地位が人を作ると言われるが、その地位に就くまでの過程の悔しさや自惚れなど様々な感情が交錯し人として練れた結果が「優れた人」との評価がされるものであり、その地位になり急に立派になる訳ではない。
 故に豪関は経験乏しく綱を締めるだけの人格に欠ける。この先1年後位が宜しいか。
 と言ってはみるもののファン冥利は応援する力士が出世することであり、悩ましい限りである。