まさにアメリカンドリームである。大統領選で劣勢を伝えられていた共和党のトランプ氏(70)が予想を覆してというのか、マグマのように鬱屈した米国民の気持ちを読み取ったというのか、見事勝利した。
 共和党の予備選から泡沫候補と言われていたのに、あれよあれよと大統領選に名乗りを上げ、本選でも勝ってしまった。アメリカンドリームだ。
 彼の選挙戦での過激な発言は内面からといえ恐らく計算されたものであろう。優等生的な発言より荒唐無稽な事を言うことでメディアを引き付け、相手候補も熟慮が足りないというのか彼の作戦に乗ってしまい「トランプトランプ」の大合唱が生まれるトランプ現象を作ってしまった。
 一方、民主党のヒラリー氏は弁護士、大統領夫人、上院議員、オバマ政権の大臣などとのエスタブリッシュメント(既成勢力)のレッテルが嫌悪され負けるべくして負けた感がする。仮にサンダース氏が民主党候補であればトランプ氏に勝利したのであるまいか。
 選挙は水物である。稚内でも25年前、当時の浜森市長の9選目叶わず、横田市長の3期目と工藤市長の初当選でも薄氷を踏む思いで勝利している。
 選挙で大事なのは候補であれば自分自身を、関係者であれば候補にどのような評価を一般民衆がしているかを知ることで、立派な肩書があるから支援者に有力者がついているからではない。その要諦を違えると今回のヒラリー氏のようなことになる。選対の過失である。
 選挙はギャンブルのように一発逆転があるので面白い。