料理飲食店組合の創立50周年記念式に出席し、組合員や来賓と肝胆相照らし美味しい日本酒を戴いた。飲食という人の営みに欠かせない業界だけに官公庁含め各界各層の人たちが訪れ、業界と組合の今後の発展を願ったが一抹の寂しさも心をよぎった。
 というのは組合員、即ち飲食店の減少である。200海里前の昭和40年代には千鳥足の酔客の肩が触れ合うほど込み合ったという中央2の仲通り。南、東地区への人口と官庁移動により栄えている大黒2のオレンジ通りとも飲食店が減り、仲通りは14年前の稚内大火もあり櫛の歯が抜けたようになっている。
 飲食紅灯街の衰退は稚内経済の疲弊を物語るものといえ往時をちょっぴり知っている筆者も寂寥感募るものがある。
 しかし昔を懐かしく思うだけでは進歩がなく、業界にも若い人がポツポツだが起業するようになり将来に向け明るいことではある。
 車社会となりスマホ含め携帯電話に何かと費用がかかる若い人にとって同じ感覚の同世代の起業が幾らかでも増えているのは新しい芽が育っているということでもあり、流り廃りが幾分激しい業界とはいえ組合など関係者の頑張りに期待したい。
 観光立市を標榜する稚内にとって宿泊施設と共に欠かせない飲食店業界の長期凋落傾向には頭が痛いところであろう。ふんどし町という南北にひょろ長い街並みもあってオレンジ通りと仲通りが存在することは不思議なことではないが、コンパクトシティならぬコンパクトな紅灯街の形成も検討しなければならないのではないのか。