稚内港利用促進連絡会議と宗谷総合振興局共催の国際貿易セミナーは100人ほどの熱心な市民が参加し、ボーダーツーリズム(国境観光)など将来展望で大きな可能性がある稚内のポテンシャル(可能性)の高さなどについて耳を傾けた。
 北大のスラブ・ユーラシア研究センターの井潤裕氏は開口一番「稚内の評判は(市民が思っている以上に)意外と良く(市民は)もっと自信を」と述べ聴講者の耳目を集め、稚内公園や宗谷岬、宗谷丘陵、北防ドームなど観光スポットだけでなく宗谷厳島神社、宗谷護国寺などもあり、交通アクセス含めたPRの必要性を説いた。
 サハリンに目を移すと戦前の製紙工場跡や拓銀支店跡など産業・歴史的遺産があり、ポロナイスク(旧敷香)には弟子屈出身と言われた横綱大鵬の銅像が出生地として建立されており、旧日本軍のトーチカ跡などにも触れ歴史観光のあり方も言及した。
 井潤さんは「サハリン歴史観光協会」(仮称)を立ち上げ、これら旧国境を含めた建物や構造物の世界遺産への登録と年間観光客20万人を目指すべきだとし、稚内・コルサコフ間の航路だけでなく、例えば小樽などからサハリンへのクルーズ船を就航させることも検討してみる価値はあると提言した。
 水平線上にサハリンが見える稚内の可能性は「地勢学的にも重要」(藤原直樹稚内港利用促進連絡会議会長)であり、あとは如何に情報発信していくかであろう。
 猫に小判にならないよう独りよがりでない対サ州交流・交易が求められている。