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 秋の叙勲受章者が発表され、稚内からは元稚内消防署長の谷口勇さん(86)=恵比須2=が消防功労で瑞宝単光章に輝いた。
 樺太出身の谷口さんは人を助ける仕事がしたい―と昭和24年、稚内市消防署に消防士として奉職。消防隊長など歴任し昭和58年から5年間、消防署長を務め昭和63年に定年退職した。
 約40年間、消防士として心掛けたことは人命優先し職務を全うすることだが、昭和30年代後半、北防波堤ドーム近くの造船所のアパートで一家4人のうち生後間もない赤ちゃんと母親の2人が火災で亡くなるという悲惨な火事があり「今でも鮮明に覚えている」という。もう少し早く救助に行けたら救えた命ではなかったのかと今でも後悔が残っているそうだ。
 昭和55年には緑地区で家族3人が亡くなったガス漏れによる火災などもあった。当時は年間40件近くの火災が発生し死亡火災も2年に1回は必ずあったと振り返る中、今は火災が減ったとはいえ自然災害が全国的にも目立つようになり、市民の安全は消防が守っていかなければならない―と後輩たちに託す。
 退職後は15年間、消防団本部事務局に務め今回の受章には「自分には勿体ない受章で光栄なことですが、何より共に時間を過ごした職場の仲間と消防関係、家族の支えがあり仕事を全うすることができました」と感謝していた。