きのうの日ハム戦は今年の戦いを象徴するような試合だった。投げて打っての「二刀流」大谷の活躍、虎の子の1点はレアードのホームランで上げたもので、最後までハラハラドキドキさせられた。相手のソフトバンクは1回に7点も上げ楽勝ムードにあるが、ハムは再三のチャンスを逃がし続け4回レアードが打った快心でもない飛球がレフトスタンドに飛び込んでしまう。
 6月中旬に首位ソフトと11・5ゲームもの大差をつけられ半ば諦めていた中での「あれよあれよ」のペナント制覇。天運が色々な場面で味方したとはいえ、まさかの優勝だった。
 大谷の活躍、増井の抑えから先発への転換成功、西川ら足の速い若手の台頭等々、勝因を挙げると枚挙に暇がないほどだが、この全ては選手個々の能力を見極めコーチ陣の意見を聞いた栗山監督の采配の賜であり、この数年来、散々辛口の批評をしてきた筆者も栗山監督には脱帽するしかない。
 最も栗山監督を評価する点は我慢強いということである。抜擢し起用した選手の成績が上がらなくても安易に交替させることなく、エラーなど失敗した選手に対しても直ぐに捲土重来のチャンスを与えることで、過去に遡れば中田が幾ら不振でも4番に据え、レアードだって使い続け三振王からホームラン王にしてしまう。抑えの増井の先発起用も窮すれば通ずの選択だったといえよう。
 勝負を決したのは今月21日のソフトとの決戦での9回裏の江川の大飛球を、センターの陽が40㍍背走し捕って負けなかったことだろう。あそこが分れ目だった。