ブラジルのリオデジャネイロで五輪に続きパラリンピックが開幕した。1960年(昭和35年)のローマ大会から始まり今年で15回目。世界159カ国から4400人の選手が出場し22競技528種目で覇を競う。
 日本からは17種目に132人が出場。その中に稚内出身の藤田征樹選手(31)が含まれているのだから関係者はじめ市民のテンションも上がっている。
 現代五輪の創始者クーベルタン男爵が説えたようオリンピックは参加することに意義があるのだが、人と競い合う以上、上の戦績を目指すのは人間の性であり否定するものでない。しかしロシアのよう国家挙げてドーピングをするようになれば健全なスポーツ精神は損なわれ、その点でパラリンピックの国際機関がロシア選手の出場を認めなかったのは政治的にも商業的にも関係ない毅然とした対応であり評価する。
 1964年(昭和39年)東京大会以降、五輪は平和の祭典とは名ばかり商業主義が蔓延り派手さが目に付くようになった。スターといわれる傑出した選手にスポットが当たり成績下位の選手には目もくれないということが当たり前になり「参加することに」という言葉は死語になってしまった。
 パラリンピックは麻痺を意味するパラプレギアとオリンピックとの合成語であり、障がいを持つ人たちが一堂に会し戦績はもとより人間の尊厳を問う大会である。健常者も障がいを持った人も人間としての価値が変わるものでなく、そのことを証明して見せるのがパラリンピックなのでないか。