第31回リオデジャネイロ・オリンピック(五輪)が開幕した。南米大陸初の五輪開催が決定した6年前には歓喜したものだが、その後のブラジルの経済低迷、ルセフ現大統領への弾劾に加え、ロシアのドーピング問題、イスラム国(IS)などのテロの脅威もあって曾つてない警備態勢のもと、今月21日まで平和の祭典は開催されるが「平和の祭典」に空々しさを感じるほど米ソの冷戦時代のような緊張が高まっており五輪の意義が問われる大会になろう。
 何だかんだと大上段に構え論じても世界のアスリートが世界一めざし競い合うのは国の勢力伸張と共に国家としての誇りを顕示するのに五輪は格好の舞台であり、日本人アスリートが躍動するのを我々は期待したい。
 水泳では早くも萩野選手が400㍍個人メドレーで金に輝き、幼い頃からのライバル瀬戸選手も銅を獲得。柔道はこれまでの男女4種目で銅と健闘しており、日本チームとしては上々のスタートを切った。あと2週間、どれほど日本国民を歓喜させてくれるか。
 4年後の東京大会向け試金石になるとの捉え方もあるが、成績だけでなく同じ地球の若者として友情を育み戦禍が絶えない国々の選手に対する思いやりも忘れてはならない。メダル至上には近代五輪創始者のクーベルタン男爵も「オリンピックは参加することに意義がある」と説えており、若者には国家という垣根を越え同じ地球人として交流してもらいたいものだ。
 改めて幸せに五輪をTV観戦できる日本という国の平和を噛み締めているところです。