告示前は増田さんと鳥越さんの一騎打と見られた東京都知事選。告示された以降、肝が据わった小池女史が大衆を味方に付け組織の力を負かしてしまった痛快な結果であり「選挙は政党や企業など組織でなく、名も知らない一般市民が当落を決める」との持論の筆者にとって我が意を得たりの選挙であった。
 日本新党から始まり新進党、自由党、保守党、自民党と風の吹くまま渡り歩いた小池女史は元来が旋毛曲りの反権力志向なのか、風見鶏処世で培われた嗅覚は敏感で、小泉政権の郵政選挙のように自民党と民進党、とりわけ自民党を仇敵にしたかのような劇場型選挙を展開し、エコのイメージが強いグリーンをクリーンに置き換える〝百合子ブーム〟を起こし男どもを負かしてしまった。
 現役では高橋はるみ知事ら3人目の女性知事であり、過去では7人目となる。
 11月の本選に向け米国大統領の民主党候補にヒラリー・クリントン氏が選ばれ米国史上初の大統領を目指しており「ガラスの天井」として女性のトップ就任の難しさを表しているが、英国ではサッチャー女史に次ぎ2人目のメイ首相、ドイツでもメルケル首相がおり、今や一国の大統領や首相に女性が就くのは珍しいことではない。日本でも女性が総理になるのもそう遠いことではないだろう。
 男というのは柵というのか、浮世を生きる上での遠慮というのか臆する感情もあるが、女性には子を育てる母親としての強さから来る男にはない度胸の良さがある。都知事どころか女性首相の誕生期待したい。