EU(欧州連合)からの離脱に投票したイギリス国民が離脱に後悔しているという。日本がお手本にした英国の議会制民主主義が脆くも崩れた国民投票という功罪の危うさを露呈しており災いは小さくないようだ。
 英国という国家の存亡に関わることとはレベルは相違するが、25年前、連続9期当選を目指した浜森辰雄氏が敦賀一夫氏に敗れた稚内の市長選を思い出した。〝浜森天皇〟とまで言われた浜森さんに「お灸を据えてやろう」と、ある意味、軽い気持ちでの投票が番狂わせを生じ報道関係者含め、その後の人生に大きな影響を与えてしまった。
 敦賀氏は、市政刷新を企図し、我こそはと思う人を市長選に出馬させようとしたが応募者なく自ら立候補することになったのだが、青天の霹靂ともいえる勝利を手にしたのだった。
 「あのまま浜森市政が続いていたら」と、その後一部市民からの声もあったが、どうにかなるもので今も稚内はそれなりに存続しているではないか。偉大な人の後はとかく何やかやと雑言されるも敦賀さんが立派に市政を司どったのは紛れもない事実である。自分たちの投票を悔いても結果は変わるものでなく粛々と現実を受け入れやっていくしかないのでは―と今の英国を見て感ずる。
 産業革命を成し遂げた国である。世界の金融界を牛耳る〝シティ〟の行方が気にはなるが、国民が望んだ投票によって決定したEU離脱に向け船先を向けていけばいいのだ。
 図南の鵬翼ごとく大きな志しを持って大空を飛んでいけばいいのである。