昨年11月以降、シケにより沖底漁船の出漁がめっきり減ってしまったので心配していた稚内機船漁協の3月末決算は、某社の引当金戻し入れなどあり税引き後当期剰余金は7942万円と、昨年3月決算を1千万円ほど下回ったが予想以上の好決算になった。
 しかし沖底漁船が水揚げした鮮魚の市場取扱高は1万3463㌧(前年比11・5%減)17億1746万円(同31%減)と、ホッケの不振が響き7億7千万円も減ってしまった。第一工場、そして加工センターも日ロ活カニ密漁密輸防止協定発効によるカニ輸入激減での生け簀利用の落ち込みで赤字を計上した。
 引当金戻し入れと、水産庁の「もうかる漁業創設支援事業」の助成金4億円強がなければ大幅な赤字決算になったところで、沖合漁業を取り巻く状況は依然として厳しい。
 風無組合長、葛西専務理事ら役員の負担は重くなるばかりだが、これまでの獲るだけの漁業では生き残りは難しく、組合の本年度事業方針でのネットショップ立ち上げ、一夜干し製品の販売は新たな事業展開を模索する上で重要な挑戦であり是非成功してほしい。
 行け行けどんどんの時代は去ってしまい、今は少ない資源の中での減量経営が求められている。隔世の感はするが、生き延びていくということはそういうことなのだろう。
 この話は沖底業界だけでなく稚内のどの業界にも通用することである。臥薪嘗胆するにも限度がある。子供たちに何を残せるのか。
 選挙真っ最中の政治家の責任は重く言葉だけでない実行力が求められている。