今日から米国、英国など世界の先進7カ国(G7)首脳が集まった「伊勢志摩サミット」が始まった。中国などの景気が下振れする中、G7はいかなる経済対策を宣言し、世界各国で起きているテロの脅威にどう立ち向かっていくのか。興味は尽きないが今回の話題はあす27日のオバマ米国大統領の被爆地広島への訪問だ。
 世界で初めての原爆投下を「終戦を早めた」などと米国には評価する世論が未だにあるが、赤ん坊や子供たちなど数十万人もの一般市民を殺戮し、後遺症でその数倍もに塗炭の苦しみを与えたことには人道的に許せるものでないとの主張は日本ばかりでなく他の国の中にも根強くある。
 その日から71年経ち米国大統領が広島を訪れ犠牲者に哀悼の誠を捧げ献花しスピーチをするというのだ。ただスピーチには謝罪の意味合いの言葉は盛り込まれないようだが。
 沖縄の地上戦が終わり本土決戦となれば日米双方とも甚大な犠牲者が出たとの戦争終結論は一方的な論理であり被爆国として到底許せることではないが、戦争という極めて異常な状況下では致し方なかったのか―との思いも浅薄だがする。
 オバマさんにとって任期最後の年を迎えG7が日本で開催されるということもあり広島訪問を決断したのだろうが、核廃絶を訴えたプラハでの演説のよう広島でのスピーチは全世界、とりわけ被爆された広島と長崎の人たちの心を救うようなものにして戴きたいものである。
 映画「猿の惑星」のようにならない世界でありたい。願いはそれだけである。