何かありそうな時には前日書く小欄を当日に書くことにしており、大相撲夏場所で「稀勢の里優勝し横綱へ」となることを期待し空けて置いたのだが、夢叶わずも来場所(名古屋)に綱取りは持ち越された。
 13日目の白鵬との直接対決で惜敗したのは致し方ないにしても翌日の鶴竜戦での敗戦痛かった。ただ千秋楽の日馬富士戦には勝ち、負けると一からの出直しもあっただけに安堵している。
 それにしても白鵬のこの一番に賭ける執念には今更言うのも何だが驚かされる。大関は強い者がなるが、横綱は強いだけでなく天運が備わっていなければ―となどとの趣旨のことを言ったそうだが普段から天運の必要性を説いている筆者としては我が意を得たりで、来場所に持ち越された綱取りに稀勢関の天運はいかに。今から楽しみにしている。
 ところで大相撲の終盤の同じ時間帯にやっている「笑点」の大喜利に最初から50年もレギュラー出演し、この10年間は司会も務めていた落語芸術協会長の桂歌丸さんが昨日限りで降板し、後任に春風亭昇太さんが大喜利メンバーから昇格した。
 その夜のNHKスペシャル「人生の終い方」で奇しくもナレーターを務めていた歌丸さんの余力を残しての交替には江戸っ子らしい潔さを感じ、更にはNHK大河の「真田丸」での豊臣秀吉の傍若無人ぶり相俟って考えさせる一日ではあった。
 物事や事象の裏にあることに洞察を加えるだけで人生は有意義になる。パスカル曰く「人間は葦のごとく弱いものだが考えるという特性がある」。