苦労

 稚内出身で東京稚内会会長を務める小坂輝雄さん(69)が独自で取り組む稚ナマコの放流が16日午後、ノシャップ~富士見の日本海域で行われた。
 資源の減少で厳しい環境にある稚内の沿岸漁業を守り、若い漁師たちが希望を持って働けるような故郷めざし恩返しができれば―と平成21年に市内で冷暖房設備を営む弟の明好さんの協力を得て養殖の実験施設を建て、24年から稚内漁協から親ナマコの提供を受けて試行錯誤をしながらふ化に成功させた。
 海水の取り替えなど日頃の世話は、姪の佐藤直美さんが行い、小坂さんも定期的に稚内を訪れナマコの成長を確認しており、昨年、初めて体長2㌢まで育った稚ナマコ4万2000匹を放流した。
 今年も稚内漁協磯なまこ部会の協力を得て150㍍沖合に3㌢前後の稚ナマコ3万5000匹を放流した。
 昨年に続き、放流に立ち会うことができなかった小坂さんは「放流してしまえば自然の力に任せるだけなので親ナマコと同じ大きさに育つことを願うだけです」などと話し、ナマコの成長を願っていた。