稚内の基幹産業の一つが水産業なのは論を俟たない。その水産業をけん引してきた沖底漁が往時に比べ惨たんたる状況まで落ち込んでしまった。
 稚内機船漁協から発表された沖底漁船6隻(かけ廻し5隻、オッター1隻)の昨年の総水揚げ量は1万3000㌧そこそこで前年度から1割強、前々年度からは半分未満になってしまった。
 ホッケが前年度から6割も落ちたのが最大要因だが、秋口以降シケの日が多く出漁日数が少なくなったことも関係しており、本紙「読者コーナー」で話題になったのは読者の皆さん承知の通りだ。
 海という自然が相手であり、どうしょうもない面はあろうとも昔の業界を知っている人たちには寂しい限りであろう。何せ年間、百㌧は下らない水揚げがあったのだ。
 水揚げ金額も20億円割ってしまい、沿岸の2漁協(稚内、宗谷)には水をあけられてしまい、今や完全に逆転してしまった。
 原魚不足は水産加工業を営む会社にも大きな影響を及ぼしており、伝え聞くところでは塗炭の苦しみに喘いでいる所もあるよう。
 ある水産加工業の社長さんが「産業が衰退すれば人口も減ってしまうしスポーツ施設(カーリング場のことか)どころでなく、経営が上向くよう支援してほしい」と言っていたが宜なるかなである。
 数年後の人口3万5千人割れが現実化しようとする中、座していては何の展望もない。しかし身の丈以上の投資は。悩みは深まるばかりだ。
 あれこれ悩んでも詮ないことだが、稚内の将来が心配される。