東京や札幌など大都市を除き何処の町でも朝から人は歩いていないが、どんよりした天候になると人通りは更に減り、きのうの午前9時頃の中央地区はアーケード街など、ひっそり閑として普段は改めて見ることもない通りすがりの人の様子も窺ってしまう。
 住宅街が南、東地区に移ったこともあるだろうが、中央地区には居住者が少なく、繁華したアーケード街を通るたびに思うのは子供の頃の事である。
 筆者の自宅は恵比須地区に在り、“街”と言えばアーケード街含めた中央地区であり、当時バス通り沿いにあった「大王」のモヤシが沢山入ったラーメンが楽しみで高林百貨店(今の相沢食料品店)はオモチャも食堂もすべてが“街”であり、漁を終え帰宅する沖底漁船員の父に連れられ行った「松尾ジンギスカン」 (以前は仲通りの一角にあった)の味が忘れられない。
 このような懐かしい想い出が詰まった中央地区が寂れていくのは寂しいことであり、稚内市民の一人として悔しい思いもする。
 寂れていくことに手を打つことができなかったのか。まんじりと「どうにかなるさ」などと衰退の最初の頃の甘さが大きなツケとなって現出した結果が今の姿なのだろうか。
 ところで町並みを見渡す時、一般住宅の空き家が目立つようになった。年を取り亡くなったりした民家を解体するにしても100万円以上の費用がかかるため、そのままになっているケースもあるようで、放って置いては人や隣家に危険が及ぶこともあろうから市としても対策を急がなければならない。