テレンス・スタンプ主演の「コレクター」のような拉致劇の埼玉県朝霞市での中1少女(当時)の誘拐事件が2年の歳月を経て少女が自ら両親や警察に助けを求め解決した。
 犯人は千葉大学の学生で今春卒業した23歳の男。学歴もあり前途も暗くない青年が何故このような事件を犯したのか。現代、いや人間社会の裏面を覗くにつれ居た堪れない気持ちになる。
 分別もある女の子が何故、男から逃げようとしなかったのか。鍵をかけられ行動を終始監視していたとはいえ不可思議なことだ。恐らく精神的に女の子を支配したマインドコントロールだろう。
 曾つてナチスドイツのヒットラーが大衆向けの演説で自分を正当化したように女の子を拉致した男も自分の所業を悪いこととは考えず、最初に拉致した時に女の子のフルネームを言ったことから分かるよう何カ月も前からこの女の子を狙っていたのでないのか。
 飛行機オタクと言われるよう偏執的な心持があり、女の子を領有するため準備段階から周到に計画を進め、2年間の拉致期間も計画した通りに運んだのだろうが、2年も一緒に生活すると油断も生まれ、言わなくてもいい外出することを教えてしまったのか。
 ご両親や周囲の人たちの諦めない姿勢が女の子を後押ししたのは違いないが、最後は「家に、友達の許に戻りたい」という気持ちが勇気を奮い立たせたのであろう。
 あとはマスコミの報道だが女の子と家族に要らぬ負担をかけぬよう良識ある取材なり求めたい。いずれにしても落着して良かった。