苗植月、卯の花月と呼ばれる春爛漫の季節になった。稚内には未だ残雪あるも日射しが春めいてきており、フキノトウやミズバショウなど植物も散見されるようになった。
 4月というのは卒業式や転勤での別れの3月と正反対の1年12カ月の中で出会いなど一番変化が大きい月である。言ってみれば旅立ちの月である。
 例えば高校を卒業した人は地元に残る分には大きな変化はないとはいいながら社会人になったならば学生時代のようにはいかない。
 進学や就職で地元を出て行った場合は人の出会い含め見聞する全てが初めてのことであり失敗を繰り返しながら成長していくのだろうが、都会での生活はそんなに甘いものでなく生き馬の目を抜く輩もいるので気を付けたらいい。
 筆者も今から40数年前に上京し全国津々浦々から来た人たちに接する中、善い人にも会ったし悪い人にも会い人生勉強させてもらった。東京の人たちは歩くのも速く何かしら急いでいる。獲物求めるハンターのようであるが、そういう自分も当時そのようであり大して違和感もなかった。
 現代の若者は野心も少ないようだが、昭和50年代は違った。大袈裟な表現をすれば誰もが野心満々のギラギラした時代でもあった。
 稚内に戻り30数年たつが、人との関わりということではそう変わるものでなく、年を取ると共に田舎暮らしの上等さが身に沁みて分かってくる。
 4月は人生を分ける月であり若いうちは失敗も薬になるので頑張って己れの前の道が開けるよう休むことなく突き進んでほしい。