あの未曾有の大厄災から5年経つ。平成23年3月11日午後2時46分、マグニチュード9・0という巨大地震が三陸沖の太平洋で発生し東北沿岸に押し寄せた大津波は平和というのか平穏ボケの日本人の「幻想」を打ち砕き、その大津波によって被害を受けた福島第一原子力発電所の惨状でのテレビなど報道には目を覆った。
 太平洋戦争終結し経済成長一点に日本の復興策を絞り「働かざる者は麦を食え」式の高度経済成長とその後のバブル経済、そして平成に入り阪神・淡路大震災で高速道路の高架脚が倒れた光景を見ても経済至上のカネ、カネの日本人に天罰を与えた大津波と原発被害でなかったのか。
 原発被害は過去形でなく今も7万人もの人々が避難しているように現在進行形であり、5年という節目を前にしての報道に接し胸が痛んでくる。
 東北の被災者に比べると、人口流出や医療問題、そしてカーリング場で悩んでいる稚内市民はずーっと幸せな方である。
 復興の遅れが懸念されているが、原発事故での放射線洩れで避難地域になった町村の再生はあるのか。30年以上経ったであろうチェルノブイリ(現ウクライナ)周辺のゴーストタウン化の二の舞だって有り得る状況に、政府や原子力規制委員会そして当の電力会社はきちんと対応しようとしているのか。
 昨年後半から始まった原発再稼働が経済優先の日本という国の変わらぬ姿勢を物語っていないのか。
 世の中に100%なんて有り得ない。だから過去と真摯に向かい合わなければ…。