W杯で優勝するなど、この5年ほど女子サッカー界の頂点にあった“なでしこジャパン”のリオ五輪出場が99・9%難しくなった。
 準優勝した昨年のW杯から澤穂希選手が抜けたくらいで戦力的には代わり映えしないのに初戦のオーストラリア戦から選手間の連携は悪いし、とりわけ3戦し6失点という守備の脆弱さが目立った。
 これまでの“なでしこ”といえば澤さんなしに語れず、5年前の米国とのW杯決勝戦でのコーナーキックからの同点ゴールは神がかったもので早朝ながら観戦していた日本国民を歓喜させた。
 現在、主将の宮間選手が卓越したパスを見せたのは№2として自分の役割をできたからで、澤さんが抜け「自分が引っ張らなくては」という気負いもあり、やることなすこと上手く行かず負けるべくして負けたとの印象が強い。
 体格面で外国人選手と劣る“なでしこ”の活路をパスサッカーとしチームを作ってきた佐々木監督も澤さんの穴を軽く考えていた訳でもなかろうが、残ったメンバーは力を出すことができなかった。
 “なでしこ”の精神的支柱であった澤さんという存在が如何に大きかったかを物語る戦いぶりではある。
 五輪出場が叶わなくても残り2戦(ベトナム、北朝鮮)は五輪後を見据えきちっと戦わなければならない。W杯優勝時の選手に衰えも見えるので若い選手を今以上に育て19年のW杯を目指してほしいものだ。
 負けを糧にするというのは容易なことではないが、人間万事塞翁が馬であり頑張っていけば良いこともある。