日頃から若い記者に点ではなく線や面の仕事(取材)するよう口酸っぱく言っている。一つの事象には関連することが多く(線)更には関連性を追求し(面)記事として脱稿するということであるが、これが意外と難しい。
 経験もあるが、その人の資質(才能)によるところが大で、全国的な新聞だろうが小紙のようなちっぽけな媒体であろうが変わるものでない。
 一つの事象を多面的に複眼視することは、単純に見る輩より秀れているのは明白であり、その考え方というのはテストの成績が優秀であれば出来ることではなく、子供の頃の環境などにも左右される。
 だいたいが大成する人間というのは幼少時代に苦労した人が多く、例えば戦国時代の武将を見れば分かる。ホトトギスが鳴かなければ殺してしまう織田信長然り、鳴くよう努める豊臣秀吉然り、鳴くまで待つ徳川家康然り3人とも境遇の違いはあるものの幼年期には辛酸を嘗めている。
 深窓の令嬢(今は死語かな)でもあるまいし人間は生まれてから皆それなりに労苦を重ねるものだが、その艱難辛苦の際、どれだけ悩んで考え、その結果どれほど前向きに生きていくかで将来が決まるところがある。
 それと大事なのは天運である。勝負ごとは運9割、実力1割と言われるが運はその人の人生を左右するものがあり、運がなければ大成はできない。
 ただ才能も運もなくても努力を重ねていれば報われることが間々ある。天才の99%は努力であるという人もおり、そういうことでは努力が一番大事なこと言うまでもない。