京都の清水寺恒例の今年の漢字が「安」と決まった。災害やテロへの不安が大きい年だったし、安保関連法案などでの安倍政権の前のめり振りが不安視された1年だった。
 不安ということでは日本の比を見ないほどIS(イスラム国)などによるテロ行為はパリの同時襲撃で100人以上の一般市民が犠牲になったよう「不安」を通り越した惨状に目を覆った。そのISが絡んだシリアの内戦で国を追われた移民問題がクローズアップされ、アフリカなどからの人たちを含めると数百万人に及んでいるのも耳目を集めた。
 箱根の山などの活動が活発化するなど地震国ゆえの自然現象の異常さ、いじめなどによる自死、少年・少女が巻き込まれる殺人事件など殺伐としたこともあったが、島国日本はグローバル化されたとはいえ外国に余り影響されない鎖国的国家は顕在であった。
 その島国性の善悪は別にして他の国と陸続きしていないというメリットはここに来て日本という国の優位性を感じる一端になっているようだ。
 曽つて「陸の孤島」と揶揄された稚内は〝黒船〟の襲来に地場商店などはたじたじの態であり現存している店は数軒にまで減ってしまったが、物の豊富さ安さなどにより市民は自らの首を自らが絞めていることに気付いていないような感じさえ受ける。
 地球規模に経済活動が活発化する中、稚内とて例外にならないのだが、余りの効率追求はそのマチの活力をも削ぎ落としてしまう。
 巨大な波が押し寄せているのは違いなく心したい。