誤診により市立稚内病院(病院事業)が訴えられ、4600万円ほど賠償責任保険によって遺族に支払われることになった。
 重篤なケースでの見立て違いは死亡もしくは重い障害が残る割合が高いので市立病院の医師だけで判断するのでなく、症状や部位画像など札幌や旭川の大学病院に送りアドバイスを受けるべきであり今回の誤診が起因する死亡には國枝院長らスタッフの猛省を促すものである。
 稚内だけでなく札幌ばかりか東京など大都市の病院でもあることであり、100%完璧な医療はない―と理解していながら愛娘を亡くされた御両親にとっては痛恨の極みであり、提訴するのは自然の成り行きであろう。
 最近では余り伝え聞かなくなったものの、病院側の不手際による裁判沙汰は以前からあり、市民の市立病院への不信感の一因にもなっている。
 先ほど書いたように完璧な医療などないのだが、死亡したり障害を持ったりすると、どうしても病院に対する信頼感は薄れてしまい、これら不祥事が市民の口から口に伝播され「矢張り信頼できない」ということになる。
 助かった患者もいるのだが、どうしても口端に上るのは悪いほうのことであり、医療に係わる人たちの大変さは想像を絶するものがあるのだろう―と御同情申し上げる。
 今回、保険で支払われるとはいえ市と病院が失態を明らかにしたことは評価できよう。隠ぺいするのではなく白日の下にさらす。市民の不安は払拭できないものの、懸命に稚内の医療を守るという姿勢は感じられた。