一丸

 稚内市、市立稚内病院、勤医協宗谷医院など共催の稚内の医療を考える市民の集いが28日夜、文化センターで開かれ、医療の充実に向け地域一丸となって市民として何が出来るかを考えた。
 市立病院の医師不足が深刻化する中、解決策を探るために初めて開かれた集いに参加した市民200人余りを前に、青山副市長が「このマチに安心して住み続けるためには医療の充実が大事でオール稚内で取り組みたい」と挨拶。続いて國枝市立稚内病院長が病院の常勤医について平成15年、医師は41人いたが大学病院の派遣医引き揚げなどにより減少し、今年は過去最低の30人にまでになったと報告。少ない医師で沢山の患者を診察しなければならない現状を踏まえ、道外の病院での地域医療を守る市民の会の取り組みに触れ「そこでは過重労働で小児科医が立て続けに辞めていたが、医療を守る会が①コンビニ受診を控える②掛かりつけ医を持つ③医師への感謝の気持ちを伝えるの3つの運動をしたところ労働環境が改善。医師が戻り医療充実に繋がった」と話した。
 田中勤医協宗谷医院友の会長は地域医療に関する勤務医アンケートで医師不足は業務の多忙や日直・宿直など勤務環境の悪さが要因にあり、医師の働く環境に地域で支えていく事が重要―と訴えた。
 行政、医療、教育など5人によるリレートークもあり、板橋市立病院産婦人科医師は「病院の労働環境を理解してほしい。若い医師を地域で育ててほしい」、藤間稚内市校長会副会長は「地元出身の医療従事者を育てる取り組みも大事」、西岡稚内市医師会会長は「医師が定住しやすい環境作りが必要」などと話した。
 市側からはこの日、19団体で設立した地域医療を考える稚内市民会議について報告。市立病院の医師確保、新たな診療所の開設、地域医療に関する情報の市民への提供、地域説明会の開催など事業を進めていくことにした。