昨年12月10日の日ロ活カニ密漁密輸防止協定発効後、稚内とサハリン州との貿易が低迷している。大宗をなす活カニ輸入の許可証が厳粛というのか法にのっとるようになったためだろう。それにしても落ち込みは酷いものがある。
 7月はタラバガニだけ71㌧(昨年同月対比75・5%減)5020万円(同80・9%減)と惨たんたるものであった。
 協定発効前には駆け込みもあるだろうが、762㌧(昨年10月)もあった月もあり、裏返すとそれだけ正規な許可証を受けない密輸が幅を利かしていたということになる。
 ロシア政府が協定発効を急いだのも分かろうというものだ。
 7月の輸出は日ロ定期航路の運航もあり1億9100万円と、11カ月ぶりに前年実績を上回ったものの、この航路の今年の運航は9月18日で終わり、更には運航会社のハートランドフェリー会社(本社・札幌)が今年限りの撤退を表明するなか工藤市長は稚内市や地元企業出資の新会社を立ち上げ来年以降も継続していく方針にあるようだが、賽はどう転ぶのか。
 管轄する稚内税関支署の職員数もこの7月から貿易停滞により減員を余儀なくされており、市内の活カニ輸入業者の廃業もあり、稚内経済に及ぼす影響も小さくない。
 北極海航路の寄港地としての役割も期待されるが、ロシア政府の対応もあり同航路の利用は伸びていないようで、稚内港の活用・利用策を探ろうにも八方塞がりの状況にある。
 曾てあった北洋材の輸入は今はなくカニの後は何かあるのか。